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国家資格ではありませんが、ネイリストの最高峰ともいえる技術を有している証明になる資格がネイリスト技能検定1級です。受験資格はネイリスト技能検定3級、2級に合格していることですが、その合格率は2級よりもさらに低い、30%台です。試験の実施も年2回(4月、10月)と、チャンスも限られています。
筆記と実技の試験があるのは同じですが、3級2級と比べ、実技はとても難しく、時間も長くなります。それだけに資格を取得できれば、ネイリストとして仕事をする上でとても有利です。生涯ネイリストとして仕事をするなら、ぜひ合格を目指しましょう。ネイリスト技能検定1級の試験内容についてご紹介しています。
事前審査(10分) | テーブルセッティング&消毒管理 トレーニングハンドのチップの状態 チップ(ミックスメディアアート用)の状態 |
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実技(160分) | ネイルイクステンション(スカルプチュアネイル、チップ&オーバーレイ) ネイルアート(ミックスメディアアート) |
出題形式 | 択一問題 マークシート |
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出題内容 | ネイルの歴史 衛生と消毒 化粧品学(材料、内容成分、効果等) 爪の構造(皮膚科学) 爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学) ネイルケアの手順 イクステンションの手順 その他実践的施術全般 プロフェッショナリズム、ほか |
チェックポイント | テーブルセッティング&消毒管理 チップ装着状態 プレスオンチップの状態 スタイリング(スクエアオフ) ハイポイントの位置 フリーエッジの長さ厚みの均一性 強度と耐久性 Cカーブ20%~30% キューティクルラインのスムーズさ 表面の仕上がり/光沢気泡の状態 チップの装着状態(チップオーバーレイ、ミックスメディアアート含) イクステンション/TOTAL ミックスメディアアート |
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実技試験 | 50点満点のうち38点以上 |
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筆記試験 | 100点満点のうち80点以上 |
3人に1人しか合格できない難関であるネイリスト技能検定1級の注意点を紹介します。
1級の実技試験で最も大きく変わるのが、テーブルセッティングです。2級まではポリッシュ使用であったのに対し、アクリル用品に変わるためです。しかしこれは、試験内容が違うので当然のことです。事前準備をし、落ち着いて臨みましょう。
2016年まで1㎝とされていたアクリルスカルプチュアの長さですが、2017年以降は5mm~10mmに変更されています。
1級の資格をもつ先輩などに対策を聞くことももちろん大切ですが、受験する年度の受験要項は、前年から変わったことがないかもチェックして、決められている長さでの練習をしておくことが大切です。長さで仕上がりが変わってしまう可能性もあるので、きちんとイメージしておきましょう。
時間配分についても、注意が必要です。2級までと違い、前半後半に分かれていないので、自由に組み立てられるともいえますが、それだけに試験内容を効率よく進めていく練習も必要になってきます。
実技診査は150分もの長い時間をかけて行います。その時間内に、スタイリング(スクエア・オフ)、ハイポイントの位置、フリーエッジの長さ 厚みの均一性、強度と耐久性、Cカーブ20%~30%、キューティクルラインのスムーズさ、表面の仕上がり 光沢・気泡の状態、チップの装着状態(チップオーバーレイ、ミックスメディアアート含)、イクステンション TOTAL、ミックスメディアアートの10項目の施術をしなければなりません。
自分がどの施術にどのくらい時間がかかるのか、日ごろからタイマーなどを使って知っておくとよいですね。1級の実技試験では、作業工程ではなく仕上がりで採点されます。一本一本のクオリティというよりも、手指全体のバランスを採点されますので、100点の一本よりも80点の5本、全体の仕上がりを揃えることを意識しましょう。
モデル選びも重要です。爪が綺麗、ネイルペットが長い、Cカーブが入っているなど、検定向きの爪を持つ人を選ぶと良いでしょう。実技試験は、150分とかなりの長時間になります。また前半後半などの区切りもないので集中力の持続がカギとなります。効率よく進めていくのはもちろんですが、なにかで失敗したとしても、リペアする時間はあります。失敗してしまったときに、焦らず冷静になるルーティンなどを決めておくといいかもしれません。
筆記の知識も、施術のテクニックも繰り返し行うことによって高められるものだと思います。一人で、自学だけでは継続することも難しく、自分のレベルもはかりにくいことでしょう。情報も多く得られる方がメリットも多いです。ネイリスト養成スクールや、講座を受けて、正しい知識と技術を学ぶことで、落ち着きと自信をもって試験に臨めるという利点もありますので、スクールに足を運んでみてください。