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ネイリストは化学系の成分を含むネイル用品に直接触れるため、接触性皮膚炎と呼ばれるアレルギー症状に注意が必要です。ここでは、ネイリストがなりやすいアレルギーとその症状について紹介します。
「ジェルネイルアレルギー」はネイリストがかかりやすいアレルギー症状として知られています。ジェルネイルが皮膚に触れたとき、ジェルネイルの中の物質に皮膚が過剰な免疫反応を起こすことで、かゆみなどの症状が現れます。
アレルギー反応はさまざまな物質によって引き起こされますが、特に体が異物と判断したものに対してはアレルギー反応が強く出る傾向にあります。食物やその他のアレルギーを持っている方は、少ししかジェルネイルに触れていないにも関わらずアレルギー反応が出てしまう可能性もあるため、直接薬剤に手で触れないよう注意が必要です。
ジェルネイルアレルギーの症状は大きく分けて「かゆみ」「腫れ」「赤み」「水疱」「痛み」が挙げられます。比較的軽いものから眠れないほどの状態まで、アレルギーの反応状況により症状の出方は異なります。
ジェルには化学物質の一種であるHEMA(hydroxyethyl methacrylate:ヒドロキシエチルメタクリレート)が使用されています。これはアレルギーを引き起こす可能性の高い成分で、無色透明のため接着剤などに多く使用されています。
HEMAが含まれるジェルネイルを使っても、すぐにアレルギーが出るというわけではありません。なかにはネイルオフに使用するアセトンによって皮膚表面を保護している油分まで拭き取ってしまい、バリア機能が弱ったところにHEMAなどの化学成分が触れて、アレルギー反応を起こしているケースも考えられます。
ジェルネイルについては、硬化に使われるUVライトが紫外線を照射するもののため、肌に刺激を与えて、アレルギー症状を誘発している可能性があります。アレルギーの症状が出たときは、かゆみや痛みの原因を特定したうえで対策をとることが大切です。
参照元:J-STAGE:ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)による職業性接触皮膚炎
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/37/8/37_KJ00001622829/_article/-char/ja/)
ジェルネイルアレルギーの予防には、手袋やグローブで手指を覆ってしまう方法のほかにも化粧品登録済みのジェルやアレルギーレスと記載されたジェルを使う方法がおすすめです。
普段から手指は清潔にし、手洗いやオフをしたあとはクリームやオイルで保湿を行い、バリア機能を落とさないようにすると良いでしょう。